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カテゴリ:殻便 emtpy letters( 8 )
Dear M・N***2010/05/20
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手紙project 「殻便」”Empty Letters” vol.7


Dear M
2010多草月20

こんにちは。
元気ですか?
大阪ではきのうから蒸し蒸しした気配がしてきたよ。
湿り気に花の香りが乗って、潤いのある季節になってきた。

新しい住まいにもしっくりなじんできた頃やろうか?
新しい町(いや、もうあたらしくないね)での散歩も
猫のようにMちゃんが町をさまよっている姿を
想像してるよ。

「うみみず〜此岸〜」無事一区切りついたよ。
たくさんの人たちのチカラをいただいて、
3日間のカタチを差し出せて、やり切った感に
包まれてる。
色んな課題をもらって、これからに生かせたらって
思ってる。
Mちゃんの編んでくれた衣装と、祖母のチマチョゴリの下着にも
ほんま助けられた!!!
ありがとう。
Mちゃんに初めて出逢って、コラボレーションを発表してから、
もう10年が経ったね。
お互いぼちぼち楽しみつづけよね。

Mちゃんの新作、心待ちにしてるよ。
個展の時には、世界中どこでも飛んで行くからね。
またMちゃんの作品で踊りたいよ。

With sunny love
Yangjah
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by emptybody | 2010-05-20 18:20 | 殻便 emtpy letters
Dear M・N***2010/02/18
手紙 project 「殻便」”Empty Letters”
letter vol.6

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2010年如月18日

Dear M

うつくしい手紙をありがとう。
初めて封を切った時も、何度読み返しても、胸がふわっとあったかくなるよ。
その感触を味わっていると言葉は生まれる前の存在で漂っているねん。
ありがとう。

With sunny love
Yangjah



みる

ひかり
いし
うみ
ふくらむ

くりかえし
まねる
にじ
まち
いまここでうかぶおと
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by emptybody | 2010-02-18 11:57 | 殻便 emtpy letters
Dear M・M *** 2010/02/01
手紙 project 「殻便」”Empty Letters”
letter vol.5

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Mオンニへ                2010年如月1日

Mちゃん、こんにちは。
空気はちょっとずつ春の匂いがしてきたり、
太陽の光もあったかくなってきたけど
まだまださぶいね。
この手紙がMちゃんのところに届くころには節分、立春やなあ。
ふたりと猫ちゃんとで豆まきするん?

またチクチク時空するよ〜!
ぜひMちゃんにも来てほしいなあ。
おしゃべりしながらチクチク楽しいよね。
私のアトリエにはNくんが描いてくれた壁画が今もちゃんとあって
街の元気なエネルギーがあふれてるよ。
N.Y.と大阪の豪快な感じやなあ。

最近のMちゃんはどない?
おしごと忙しい中でも合間みつけてチクチク刺し子してるかな?
冬はあったかいところで手仕事がしっくりくるよね。
秋までの季節を振り返って、春に向かうための時間を発酵させながら。

最近のわたしはといえば...
恋の病やなあ、笑。
前に話したやつ、まだひきずってる。
あかん、はまってしもてるわ〜。
最初の勢いのよさから手の平返したように へたれになってるねん。

でもな 不思議やで。
20代の時はとにかく恋多き女で 同じようなこと繰り返してきながら
なんとからせん状に少しずつ成長してきた感じやけど、
30代になってからは少しは慎重になったおかげか、
ひとつひとつの恋愛に大きな気づきがあるねん。

傷つけあったりしても、今になってはいい想い出になるやんかあ。
それが時差なく、リアルタイムで少しは客観的にみられたり、
そしてまた感情に流されたり、行ったり来たりしてる。
波打ち際みたいにね。

あー、自分の恋愛ネタで3枠も使ってもうたわ!
Mちゃんに相談したかったんやな、わたし。
色んな女の人に話してみて、ビシバシ鍛えられてるねん。
情に流されがちやからなあ。
もうちょっと自分の境界線を守らなね。

そんなこんなもあってか とうとうオババカ解禁です、笑。
水麻が可愛くてたまらんわ。
人としてのエゴが形成されはじめるまだほんのスタートやから
すべての動きに色んなことを気づかされるねん。

子どもが生まれて育ってゆく過程で、大人ももう一度自分の
今までの人生を生き直すことができるんやなと気づいた。
生き直すというか編集しなおすことができるねん。

「傷ついた子ども」が編集していた人生を、「愛あふれる大人」が
もう一度編集し直すねん。
ほんだらな、おんなじことやのに なんでか全然ちがった思い出になるんよ。

私はこの作業がしたかったんやと思う。だから映像の作品を作ってるんやと今ふと思った。
私は「編集」する行為が好きなんやわ。

新しいものを生み出すよりも 既に今ここにあるものを集めて編み直すねん。
インスタレーションも詩も全部そんな風に生まれてるなあ。

そしてダンスもそうやわ。
舞台や照明をガチッと仕込んでパフォーマンスするよりも
その時その場所を非日常に転換する方にいつも挑戦してる。

最近のMちゃんはどんなもの縫ってるんかなあ?
去年のMちゃんの個展のこと思い出して、涙が浮かんできたわ。
私ちょうど半年間パフォーマンス全部断ってた時やって、
うみだすことをしない時やって、 
そんな時にあの個展をみたんやったわ。
私もMちゃんみたいに丁寧に仕事をしていきたい。
いつもありがとね。

With sunny love
Yangjah
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by emptybody | 2010-02-02 09:52 | 殻便 emtpy letters
Dear H *** 2010/01/21

手紙 project 「殻便」”Empty Letters”
letter vol.4

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H先生                       2010年太郎月21日

寒中お見舞い申し上げます。
ちょうど今朝H先生やお稽古の仲間のことを想っていたら
先生からお便りが届きました。

一雨毎に春の兆しが少しずつ感じられるようになってきましたね。
それでもまだまだ空気は冷たく、体も冷えやすい季節なので
どうぞご自愛下さいね。

明日の金曜日も大阪でパフォーマンスなのでお稽古に行けず
残念ですが、がんばります。
また京都にもぜひ伺いますね。
ではまた。

With sunny love
Yangjah
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by emptybody | 2010-01-21 13:44 | 殻便 emtpy letters
Dear H *** 2002/05/03
手紙 project 「殻便」”Empty Letters”
letter vol.3

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Hへ                          2002年皐月3日


アンニョンハセヨ?
ハンマ、父さん、母さん元気ですか?
ハンマの膝はどない?
お風呂やさんには行ってる?
学校の近所にも銭湯はあるけど、日本みたいに色んな種類の湯船はないから、
ハンマと行ってたあの銭湯が恋しいわ。
昼すぎに銭湯に行くなんて、すごいぜいたくやんねえ。
家にいた半年間(以上?)は、自分の中ですごく苦しんでばかりいたけれど、
今思えば、それでよかったとも言えるよ。
父さんも母さんもやんぢゃの弱さ、繊細さを知ってくれたし、
ハンマとケンカしながらも、長い時間いっしょにいられたし。
そして今やっと韓国で生活することができたしね。

こっちに来て、元気にやって〼。
毎朝早起きして、朝ごはんもちゃんと食べてるし、朝風呂に行ったり、
近くの山に散歩行ってから学校行ったりもしてる。
(実はからだえらくて、韓医院(東洋医学の病院)に行って漢方薬調合してもらって今飲んでる。気の流れが悪くて心臓の機能が少し弱ってるらしい。ストレスの影響を受けやすいから、無理しないようにって)

ルームメイトもいい子で(名前はI)岐阜の子。
ちょうどAみたいにマイペースで楽天的な子なのでほんまいっぱい助けられてる。
落ち込んでしまったりしないで、自分の波とうまく付き合っていく稽古をしてる。
とにかく規則正しい暮らしやから、最初は大変やけど楽しくやってるから、
まあこれからが乞うご期待ってところやね。

この前CYの結婚式に行ってきたよ。
すごくすごくきれいやった。だんなさんもいい感じの人。
内側から美しさがあふれてきてるふたりです。
CYのお姉さんSYオンニ(お姉さん)とだんなさんにも会いました。
眼科医と歯科医さん。気さくで楽しい人たち。
SJは軍隊から休みをもらって参列してたよ。
彼女も紹介してくれたで。
TNサムチョン(おじさん)にも会えて、おこづかいまでいただきました。

その時の写真を送るわね。
それと、クラスで懇親会した時(誕生日祝いと)の写真もいっしょに送ります。
こっち来て2KGちょっとはやせたけど、まだまだまん丸やんぢゃです。

じゃあまた。元気でね。

with sunny love
やんぢゃ
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by emptybody | 2010-01-18 22:16 | 殻便 emtpy letters
Dear A *** 1997/03/14
手紙 project 「殻便」”Empty Letters”
letter vol.2

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Aさんへ                       夢見月14日


Aさんお帰りなさい!!
旅はどないやった?
Yangjahは今チェンマイにいます。
北でも不思議と織り物に縁があって
カレン族の村や「美しい竹の村」と呼ばれるミュージアムに行ってきたよ。
そこではAさんのいう「本物」の織り物たちに出遭えたよ。(コットン)
門まで竹林がつづいてて 古いタイのお屋敷がミュージアムになってて
高床式の1Fで女の人が織り物をしていた。
Aさんにも行ってほしいなあと思って パンフレットを送ることにしたよ。
チェンマイ門の近くから青い普通のバスに乗って1じかん半のところです。
そこの創設者の女性の娘さんが今はオーナーで、
おだやかな雰囲気を持つ洗練された女性でした。
Yangjahも明日チェンマイを発ち、16日の真夜中に韓国に向かいます。
ここを離れるのはさびしいよ。
Aさんも機会があれば大阪にぜひ遊びにおいでね。
また会えるのを楽しみにしてるよ。

with sunny love
Yangjah





手紙 project 「殻便」”Empty Letters”は
最初に頭で思いついたカタチよりも
おもしろいカタチで動きだしています。
まず最初は甥っ子への手紙からはじまり、
わたしが12年前に送った手紙がきのう石垣島から届きました。
わたしからの手紙をまた誰かがわたしに送ってくれたらうれしいです。
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by emptybody | 2009-12-30 12:06 | 殻便 emtpy letters
水の子 麻の子    水麻へ *** 2009/12/20
手紙 project 「殻便」”Empty Letters”
letter vol.1


水麻へ 

水麻のおとうちゃんとおかあちゃんが結婚したばっかりの頃
まだ生まれることにもなってへんかった水麻の名前を
イモは考えてたんやで

韓国のソウルに、世界中のコリアンが集まる学校と寮があってな、
イモはそこに半年ちょっとおってんよ。
その時に知り合った在日コリアンの尼崎出身の男の子が
詩温(しおん)って名前で
日本語でも韓国語でもおんなじ発音やってん。

それで
日本語でも韓国語でもおんなじ読み方の漢字を探してみてん。
好きな漢字ばっかりでな。
リスト作って、無理矢理おかあちゃんに渡したんよ。
その時には浮かんでこえへんかったのに
ある時ふと
スマって名前が浮かんできてん。
めっちゃ好きな絵描きの丸木スマさんとおんなじ名前や。
水麻って漢字も一緒に頭に湧いてきたんやで。

その名前を
おかあちゃんはずっと覚えてくれてたんよ。

水麻のおとうちゃんが
前の会社の時の社員旅行で
タイのプーケットに行って来てからちょっとして
水麻はおかあちゃんのお腹の中に宿ったんやで。

今イモの携帯の待ち受け画面の写真は
水麻の寝顔なんやけど
ほんまにタイの寝仏像みたいやわ。

ちょうどチャールズと谷9でライブを観てた時に
おかあちゃんが妊娠したってメールが届いてん。
その時のミュージシャンの歌はそんなに好きじゃなかったのに
最前列で涙があふれてきたから
感動したんと思われたんちゃうかって気が気じゃなかったわ。

それから
おかあちゃんは水麻を
桂の家で産もうと心に決めてな
助産婦の犬山さんに出会ってん。

犬山さんはいつも家まで来てくれて
おかあちゃんが気持ちいいように
からだを診てくれてん。
水麻といつもお話してはってんよ。
元気なお子さんやねって知ってはったわ。

おかあちゃんはつわりがひどかったから
いつもはがんばりさんやねんけど
ほんまに動くんがしんどかってん。
だから仕事から帰ってきたおとうちゃんが
買い物行ったり、ごはん作ったりしてくれてた時もあってんで。
イモが遊びに行った時も、おとうちゃんがコロッケを丁寧に揚げてくれたんよ。。

春も過ぎて
初夏も過ぎて
お盆の頃の戌の日も過ぎて
秋も過ぎて
冬を迎えて
さて年を越えたら
水麻が産まれてくるんやなって
みんないそがしい師走の中
わくわく待ってたんや。

イモはちょうど去年の12月20日
昼間は高津宮のクロッキー会で絵画モデルをしとってん。
その日は思ったよりもさぶくなかったから
夜はFLOATで友達のslonnonが企画してたヘッドホンのイベントに
寝袋持って行こうと思っててん。

自転車でいったん家に帰って
家でひとりごはん食べてたら
おかあちゃんから電話がかかってきたんよ。
死にそうな声でな
おとうちゃんに代わるわってすぐに言うねん。
ほんで
おとうちゃんがいつもみたいに穏やかな声で
今病院におって、緊急帝王切開で産むことになったんやって
教えてくれてん。

イモは電話切ってから
獣みたいに泣き叫んだ。
ハンマがお風呂に入ってたから
ばれへんように身支度して家を出てん。

おばあちゃんも一緒に行くってゆうてくれたから
ふたりで自転車に乗って西九条まで走って
夜の電車に乗って京都に向かったんよ。
ちょうど阪急電車に乗っとった時に
携帯にメールが届いてな
無事に産まれたって連絡があったんやで。

病院に着いたら
犬山さんとおとうちゃんが迎えてくれて
病室に入ったら
ベッドに横たわったおかあちゃんの胸の上に
水麻はおった。
ちっちゃいちっちゃい生き物やった。
看護士さんが胎盤も見してくれたわ。
ほんまはみんなで食べようと思ってたんやけど
病院やからそれは無理やってん。

おかあちゃんの血圧がめっちゃ高うなってもうて
安静にしなあかんかったから
ずっと水麻と一緒に個室にはおられへんかって
おかあちゃんへこんでたわ。
いつも明るくておもろいおかあちゃんやのにな
その時はほんまに落ち込んでてん。
ただ未熟児やって手術前に言われたのに
水麻がしっかりした体重で元気に産まれてきてくれたんが
救いやったわ。

絶対安静で面会も控えたほうがいいって言われててんけど
イモたちが交代で大阪から会いにきてんよ。
あっこイモはERのビデオ持ち込みで来てたみたいやわ。
やんイモはまだ完成してへんかった水麻のヌビをちくちく縫ったりしとってん。

犬山さんもちょくちょく
漢方薬や玄米粥、いろんなもん持って
病室まで来てくれはってんて。

おとうちゃんは造園の仕事が年末やから
めっちゃいそがしくて
休みもないほどやってんけど
毎日仕事帰りに
おかあちゃんと水麻に会いに
病院に来てくれててんで。
かっこいい作業着のまんまでな。

水麻が生まれてきてから
365日いろんなことがあって
毎日成長して
あっという間に
今日は一歳の誕生日やね。

ほんまは大阪の家族が
みんな桂の家に行って
トルチャンチのお祝いをするはずやってんけど
イモブがインフルエンザにかかってもうて
おとうちゃんは結局インフルエンザとはちゃうかってんけど
高熱が続いて仕事行かれへん状態やって
お祝いはお正月の1月2日に延期やねん。

生まれてきたんは予定よりも早かったけど
一歳のお祝いは予定よりもちょっと遅うなってまうな。
でもそうなる時がいつでもいちばんええ時やから
絶対めっちゃ楽しいお祝いになるはずやで。


おかあちゃんとイモたちは
太陽のように明るく光る子で
水麻は
水さえあればどこでもたくましく育つ麻みたいな子やねんで。

誰にでも笑顔で近づいて
いろんなものや人をじっとしっかり見て
日々筋トレに励んでる。
ほんまにしなやかでたくましい子やわ。

一歳の誕生日おめでとう。
はじめてのいのちの一周どないやった?
これからもくるくるといのちは巡りつづけてゆくねんで。
その旅の途中でイモは水麻に会えたんよ。
ほんまにありがとう。


2009年12月20日

With sunny love
Yangjah



イモ ---
叔母さん、母方の姉妹

ハンマ --- 
おばあちゃん、 標準語ではハルモニ、済州島方言ではハルマン。うちの家ではハルマンのr/lの音がうまく発音できずハンマになったようだ

ヌビ ---
布と布の間に綿をはさんだ刺し子。白地に白い糸で刺し、赤子の白い産着にする

トルチャンチ ---
初めての誕生日(満1歳)を祝う宴

イモブ ---
おじさん、母方の姉妹の夫
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by emptybody | 2009-12-20 20:19 | 殻便 emtpy letters
2009- 手紙 project 「殻便」 "Empty Letters" はじまります

"手紙の時空に
からだを浸してみる
時をこえて
空間をこえて"


手紙 project 「殻便」”Empty Letters” はじまります


日本にいても
外国にいても
手紙のやりとりをずっと楽しんできました

19歳から20歳の時
大学を休学しタイやインドなどで過ごしました
その時同じ大学の違う語科だった友達と
北タイで仲良くなりました
日本に戻ってから
彼女の部屋に遊びに行った時
壁に飾ってあった絵はがきを読み
胸がじいんとしました
誰からの手紙だろうと思いながら
読み進めると
最後にわたしのサインがありました

20歳の時
タイとラオスの国境の町で出逢った
アフリカ系アメリカ人の太極拳の師匠とは
いろんな国境を越えて
手紙のやりとりをしていました
その頃はインターネットが普及していなかったから
手紙の返事が届くのを待ちきれず
お互い送りつづけていました
ある日
わたしが暮らしていた北タイのチェンライの田舎に
電報が届き
何か悪い知らせかと胸騒ぎがして
封を開けると
ふたりの好きな歌の詩が書いてありました

大学を卒業し
外国である人と出会い
日本でしばし遠距離恋愛をしていた頃
彼に日本の郊外で再会した時に
わたしが送った手紙をぜんぶ
見せてもらいました
その手紙を返してほしかったけれど
駄目だと断られました
彼は大阪のわたしの親友から
『ヘンリー・ミラーのラブレター』を借りて読んでいました
彼はまるでホキ・徳田で
わたしはヘンリー・ミラーのようでした
彼から手紙をもらったのは2,3通だけです

数年前、シアトルで暮らしていた時に
エリオット湾に向かって
坂を降りたところにある
郵便局の私書箱を開けるのが楽しみでした
ほとんどの人とはメールだけれど
末っ子の妹とは手紙でやりとりをしていました
いつも待ちきれなくて
私書箱の前で封を開けました
一人で大笑いしたり泣いたりして
郵便局を出ては
港沿いでまた手紙を取り出したり
坂を上がってゆきながら
また手紙を読み返したりしていました

たくさんの手紙にまつわる記憶が
わたしのカラダの中に満ちています

大切な人
よく会う人
なかなか会えない人
まだ見ぬ人
もう会えない人

これからも
いろんな人に
手紙を書きます

今までの手紙と
違うところは
それらは
届けられない手紙だということです

便せんなら封筒に入れられて
葉書ならそのままで
ひとつの箱に
積み重ねられるか
ひとつの袋に
おさめられます

そして
それらを
このブログで
公開していくと同時に
ひとくぎりがくるたびに
ちいさな空間にしまっておいた手紙を
展覧会で
発表します

宛名はイニシャルで
できるだけ受け取る人の母語で書きます
手紙の写真とテキストをブログで公開します

あなたへの手紙かもしれません
あなただけへの手紙ではないかもしれません
誰への手紙でもないかもしれません
そして生きとし生けるものすべてへの手紙かもしれません


2009/11/30
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by emptybody | 2009-11-30 12:28 | 殻便 emtpy letters